Whisky
一滴の水が、香りの扉を開ける。
ウイスキーは、香りを飲む酒。加水は薄めるための行為ではなく、閉じている香りをほどくための鍵になる。一滴で開き、氷で締まり、炭酸で伸びる。
作り方
炭酸で香りが立ち上がる。食中酒として。
- 1
グラスと炭酸をよく冷やす
炭酸は冷たいほど液に溶けていられる。ぬるいと、注いだ瞬間に抜ける。
- 2
氷をグラスいっぱいに
少ないほうが溶けやすく、かえって薄まる。隙間なく詰めるのが正解。
- 3
ウイスキーを注ぎ、よくステアする
先にウイスキーだけを氷と混ぜて冷やしきる。ここを飛ばすと、炭酸が氷を溶かす仕事に使われてしまう。
- 4
炭酸は、縁から静かに
氷に当てると泡が弾けて抜ける。グラスの縁を伝わせて、液を持ち上げるように注ぐ。
- 5
マドラーで縦に一回だけ
下に沈んだウイスキーを持ち上げれば充分。混ぜるほど、炭酸は失われる。
種類の見取り図
スコッチ
麦芽の香り。ピート(泥炭)由来のスモーキーさを持つものもある。
バーボン
とうもろこし主体で甘く、樽のバニラ香が強い。ハイボールでも負けない。
ジャパニーズ
穏やかで繊細。和食に寄り添うように作られてきた。
アイリッシュ
軽やかで飲みやすい。ストレートの入口に。
シングルモルト
ひとつの蒸留所の、麦芽だけ。個性がはっきり出る。
ブレンデッド
複数を混ぜて整えた味。ハイボールや水割りの土台に向く。
合わせる肴
- チョコレート
- ドライフルーツ
- ナッツ
- スモークサーモン
- 唐揚げ(ハイボール)
樽の甘い香りには、甘いもの。ハイボールなら、脂を流す相手を選ぶ。